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グラセン隊 ・・・・
- 本日は、先週に続き早朝野球のはずでしたが、前日の雨により、昨夜21時に中止の決定でしたが、本日のお天気は
快晴じゃんか！
まぁね、うちは6時–8時の枠だからね…
8時以降の枠は出来ているんだろうな。
だいたい、前日に雨天中止が決定すると、その日は快晴というね（笑）
こういう時、高校野球部だと、雨さえ上がれば、どんなグランド状態でも試合やっちゃうんだよね。
もちろん、最悪のグランドコンディションが完璧なくらいの状態になってさ・・・・
そう『グランド整備部隊（通称：グラセン隊）』の働きによって、池みたいな水たまりも消えてしまうのだ。
この『グラセン隊』というのは、一年生のことなんだけどね（；–_–）
早朝現地入りしたら、ユニホームではなく、ソッコーでジャージに着替えて、３部隊にわかれ、各々決められた配置につきます。
先ずは、その役割分担から見ていこう。
第一部隊・・・・排水作業部隊（スポンジでひたすら水を吸って絞って、吸って絞って・・・とにかくグランドから水を排除するのが任務で、その動きに迷いはないね。）
第二部隊・・・・砂運び部隊（手押し車で砂を運んでくる。なかなかの重労働で、体力と研ぎ澄まされたバランス感覚が求められるんだ。
偶に、全然関係ないとこで手押し車倒して砂ばら撒いちゃうバカヤロゥがいるんだよね。
基本的に第二部隊の動きは、第一部隊からの指示にしたがって、正確に指定された場所に砂を撒くのが任務なんだ）
第三部隊・・・・トンボ部隊（飛ぶわけじゃないんだ。新たに投入された砂を綺麗に均して、グランドを最高の状態に仕上げる部隊で、まぁ言ってみれば、部隊の中の花形だな。）
雨上がりに限ったことではないが、全部隊の中から選抜された精鋭部隊（通常は第三部隊からの選抜になる）がライン班だ。
これも重要な任務なんだぜ！
平衡感覚のないアホがやると、ライン曲がるからね。。。
ライン曲がる奴って必ずファールグランド側に曲がっていくんだよね。レフト線もライト線もファールグランド側に。
フェアグランド広くしたい！ヒットを打ちたい！そんな熱い思いが表現されたんだろうな。
だからライン班はいついかなる状況下においても、冷静さが求められるんだよね。
高校一年生のある朝、前日にとんでもない雨が降ったことがあって、さすがに一年グラセン隊だけでは無理と判断した先輩隊員達も援護にはいった日があったんだ。
僕の任務は、第一部隊一塁ベース方面隊で、そこへ部長先生（現在の校長先生）自らも第一部隊の加勢にはいった。
ところが、加勢にはいった部長先生は、腕時計を外すのを忘れていたんだ。
（確か革のベルトだったと記憶している）
第一部隊というのは、泥との戦いなんだ。
悔しいが第一部隊一塁ベース方面隊の隊員の汚れた手では、誰も腕時計救出作戦の任務に入ることは出来なかった。
部長先生を見棄てるほかなかったんだ。
そこへ現れたのが、第二部隊のK隊員（通称ペヤちゃん隊員）だった。
乾いた砂を扱う第二部隊のその手は汚れていない。
部長先生は『おいK隊員！バンド外してくれ！』
そうペヤちゃん隊員に『腕時計救出作戦』の司令を急遽伝えたんだ。
ペヤちゃん隊員は元気よく返事をした
『ハイ！』
いい声だった。
直ちに腕時計救出作戦の任務にはいり、第一部隊の誰もが正確に任務遂行するものと安堵の表情を浮かべた。
しかし。。。。
ペヤちゃん隊員はミスを犯した。。。
一瞬の気の緩みだったのだろうか。。。
部長先生の腕時計のバンドではなく、ズボンのバンドを救出にはいってしまったんだ。
全隊員が思ったよ。。。
『ペヤちゃん隊員！そこだとしたらベルトと言うだろー！』
『左腕差し出していたし！』
『何故に要救護者を目の前にしてその奥のベルトいったんだー！』
『仮に、グランドの真ん中でズボン脱がしてくれって部長先生が言っていたとしてもだ、ただの変態部長だろが！なんの迷いもなく元気よく「ハイ！」ってｗ』
・・・・そんなことを雨に濡れたグランドを眺めながら思い出す日曜日。
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